地震

東京からの帰り。

米沢駅に着くと、一斉に、みんなの携帯が鳴り出した。

なつかしいくらいの、「緊急地震速報」。地震が来るんだ。ここで、飛び降りたりしたら、危険だし、今日は、忘年会で、赤湯までこのままの電車で移動。

窓よりに移動したけれど、もし、窓が割れたら、危険なので、10cmくらい、窓から離れた。

ほどなく、地震が来て、電車は、縦に大きく揺れた。最近の電車は、揺れないように、クッションが効いているせいか、逆に大きく緩やかに揺れた。

車掌が、「ただいま、地震がありました。（そんなことわかっているよ）　仙台の指令で、安全確認が出来るまで、発車できません。　連絡があり次第、ご連絡いたします。」

どうも、車掌もだいぶ、あわてている。駅のホームでは、駅員が走り回っている。僕はそれを、まるで、スローモーションの映像のように、ゆっくりと見ている。

電車に乗っている人が、口々に、「動いていない時でよかったね。」　うん、確かに僕もそう思った。

25分ほどたって、電車は、動きだした。

赤湯駅に着くと、駅員が、「お客さん、ラッキーでしたね。今、上り、下りも峠を通る電車は全部止まっていますよ。東京からの電車は、乗ってきた電車が最後かもしれない。」

そういえば、上り電車も、赤湯駅に止まっていた。

初めて、実は、ついていたことが、わかった。

4時間後の9時過ぎに、山形新幹線は動き出した。

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