初七日
親友が、8月16日に亡くなった。がんだった。初七日が今日。
友人達から預かって供養のタオルのお花を贈ったが、少し、お金が残ってしまった。
「初七日に、残ったお金でなにか、お供えを買って、お線香を上げてくるな。」
「お前が、一番近くだから、よろしく、頼む。」
家が近いとか、遠いとかじゃなくて、親友のことだから、当たり前なんだけど、タオルのお花も、今回の花のろうそくも、僕のセレクション。
最後の、最後まで、友達や家族にやさしかった、彼に、僕が選んだ。
遺影は、何故か、タキシードに立ち襟だ。
遺影の話を、奥様から聞いた。
齋藤には、最愛の一人娘がいて、いっしょに飲んだ時も、とにかく、娘の話になると、顔が緩む。
そのお嬢さんが、この3月に結婚したのだそうだ。その時の写真が、遺影になっていた。
病気で苦しかっただろうけど、東京まで、行って、娘さんとバージンロードを歩いた。その時の写真だ。そりゃあ、いい顔しているはずだよな。
お嬢さんも、旦那さんといっしょに、齋藤にバージンロードをいっしょに歩いてもらえるように、結婚式の準備を急いだんだそうだ。
そして、最愛の娘とバージンロードを歩くことが出来た齋藤。そして、その時のやさしい笑顔が、遺影となった。
齋藤、すごいプレゼントを娘にしたね。齋藤の遺影は、ずっと、娘さんに微笑みかけてくれる。
この遺影が、家族への最高のプレゼントなんだなあって思った。
今日も、すばらしい青空の中、手を振りながら、天国へ行く、齋藤へ。 なんで、教えてくれなかったんだ、生きているうちに話がしたかったって僕は言ってしまったけど、もし、死というものに向かい合っていた君に、会えたからと言って、何を話しかけられただろうか?
きっと、齋藤は、そこまで考えたんだろうなあ。
すばらしい、笑顔を最後に残した、親友に、「齋藤、お前はやっぱり、いい奴だよ。」と、改めて、思った。
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