実った稲穂
秋がやってきた。
そう思わせる稲穂だ。一面に黄金色の田んぼをみると、ふと、高校時代を思い出す。
稲刈り、運動会、文化祭、音楽祭とこの時期は、いろいろなジャンルの人(文系の)、普段は僕がよく知らない人たちが動いてくる時期だ。
僕は、どっちかというと体育会系で、文化祭や合唱コンクールは得意とはしていない。でも、絵を描いているひとや音楽部の人たちにとっては本当にこの日のためにという努力してきたわけだ。一年でもっとも大事な日なのである。
そんなことは、高校時代はまったく感じなくて、ずいぶんな言い方を文系のかたがたに言ったような気がする。
「見に来て!」と言われても、たぶん、グランドでサッカーボールを蹴っていただろう。
当時は本当に失礼な奴だったとおもう。
実った稲穂と一面の黄金のじゅうたんを見ながら、ふと、デリカシーのなかった自分に対して反省してみる。
といっても、もう40年前の話だ。