夕方になって

夕方になって、朝のような爽やかさはないけど、まるで、真夏のような、太陽が、沈んでいく。

仕事の方は、終わらないと部下が言って、明日も頑張ると言っている。

本来は、ただ、頑張らせるだけではなくて、なにか、別な方法とか、手を打つべきだったのだが、どうも、後手後手になってしまった。

コンピュータの開発業は、どうしても納期がある。品質がある。どちらも大事で、どうしても立ち上げの時など、ぎりぎりまで調整が続く。

「昔から、目的地に行くまでは、三里塚が途中、途中にあって、それを調整しながら、進んでいる。今日、三島まで行かなければ、江戸には着かないとか、計算したもんだよ。」

「今、ここに来て、どうしても江戸に着くためには、馬を借りるとか、方法を考えなければダメだよ。まあ、増員という話だが、すぐには出来ないから、結局人界戦術にしかならない。」

そんな話をしながら、明日の休日出勤してくれる社員によろしく頼むとしか、言えなかった。

確かに、コンピュータ開発の仕事は、ブラック企業だと言われるわけだ。

ただ、会社は、必ず、代休を入れないと、休日出勤できない仕組みになっている。ちょっと、今回は、無理をしてもらうが、来月になってら、その分は休んでもらう。

組織が大きくなって、社員の待遇は非常によくなった。そんなことは、関係ないと言わんばかりに、立ち上げの時は、頑張ってくれる社員がいることが、僕に取っては、素晴らしい財産だ。

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