テニスのリズム
10月6日(土)に竹田・今泉杯小学生テニス大会があったんだ。
そう、今泉杯っていうのが、僕のカップで、たまたまスポ少で教えていたので、このカップを出してもらって名前がついただけなんだけど、当然、その中で役員で子供たち、教え子たちをみていたんだよね。
テニスのリズム
子供たちは、必死でボールを追いかけて試合をする。
「ナイスショット」と拍手をする親たち。
僕は違う目で子供たちを見ている。試合のリズム。
①相手が打つときに構える。
②ボールを拾いに行くときに走らない。
③サービスのリズムを崩さない。
④一点をみて、集中力を高める。
試合を始めた子供たちは、どんなに下手な子でも、一人の選手だ。ここからは、「××チャン、何ポイント取ったの?スゴーイ」ではなくなってしまう。
スポ少で、楽しくテニスで遊ぶではなく、選手としての指導をしてしまう。
そうでなければ、試合にも勝てないし、試合のでの相手との駆け引きや、本当のテニスの楽しみを理解できないで、終わってしまう。
選手になった子供たちへは、僕は厳しい注文を付ける。勝てとは言わない。
初めての試合で、ボールを拾いに行くときに決して走らないということを指示した子供に、試合が終わって、どうだったと聞くと、必ず
「相手が強くて負けた」
と感想を話す。
「勝ってほしいなんて、コーチは言っていないよ。コーチは試合前になんて言ったっけ?ボールを拾いに行くときは、走らないだったよね。」
興奮している子供は、そんな言葉は聞いていない。ほとんどの子供は、ここで泣き出してしまう。
試合という魔物に、子供も親も勝った、負けたしか見えなくなる。試合の仕方も知らないのに、結果だけになってしまう。子供と親だけじゃない。なかには、コーチにもそういった奴がいる。
内容を見ないで、結果だけを見ている。
テニスの試合ができるようになること。そのために何が必要かをわかるようになること。そうすれば、子供は勝手に成長していく。
ダブルフォールトが怖くて、アンダーサービスしかできない子供にサービスの成長はない。
それでも、勝った方の成長があるというコーチもいるのだが、僕は違う。
ファーストをセンターに打ち込み、セカンドは相手のバックを狙って打ってみた。しかし、入らず、ダブルフォールトが続いた。彼は、やがて必ず今のステージから一歩前に進むだろう。僕は子供にいつも言う。ダブルフォールトが怖くてテニスができるか。アウトが怖くてテニスができるか。エースを狙ってこそ、テニス。
初めて試合をする子供に、ボールを走って拾って、ハーハーいいながら、サービスしても入らないよね。
歩いてボールを拾って、呼吸を整えて、ボールでリズムを取って、相手をみて、サービスを打つんだよ。それを、まず、教えることが大事であって、勝ち負けを教えているコーチなんかは、コーチ失格だと僕は思っている。